さて、今度は自分が体験したちょっと怖いお話
今から五年程前の梅雨明け
当時完全夜型生活してて深夜の大体二時頃に小腹が空いたので歩いて10分程のコンビニに夜食を買いに行った
夜の外、しかも雨上がりで良い感じに肌寒い空気で散歩気分で気持ちよく人通りの無い国道沿いを歩いて、何気無しに左手側を見たら凄く綺麗な黄緑のふわふわ蠢く灯りで照らされた綺麗な石畳の広場がある事に気が付いた
ここにあんな所あったっけ?
まあちょっと奥まってた場所にあるし木が結構あるから昼だと街灯点いてなくて気付かなかったんだろう
帰りにそこで菓子でも食べて帰ろーそーしよー
そう思って鼻歌交じりに通り過ぎ視界を前に戻した瞬間、風も雨も無いのに薄手のパーカーが無力になる程の寒さととんでもない殺気に襲われた
明らかに数歩後ろに誰か居る、分からないけどとにかく何かすれば殺されかねない程に怒っている
しかもそれを感じてほんの一呼吸程、とあるイメージが頭の額辺りにふと浮かんできた
何かしらの模様が書かれた紙で顔を隠してて宮司さんが着るような和服の真っ白バージョンの人物
異常はそういう勘やイメージだけじゃなかった、歩いている自分の足音がさっきまでちゃんと聴こえてたのにそれが無くなっていた
サンダルなので踵を軽くずる感じで歩いてたから音が出てる筈なのに出てなかった
とにかく気付かれたら終いだと思って変わらない歩き方をして、一応持ってきた傘をさして自分の頭と背中を覆ってなるべく早くコンビニへと急いだ
その後落ち着いたし殺気も悪寒も無くなったから別の道で帰ったんだが次の日の昼にその辺を通ったらただの道が奥に突き抜けてるだけだった
と、思ってた、つい最近まで
つい最近そこ通ったら確認した所の200m程手前にそれなりな大きさの稲荷神社があって街灯が無かった、というか社に続く石畳は在っても広場だと思えるような感じではなかった
てか何で光がふわふわ浮いて照らしてるんだと気が付いた
少し前でも街灯は固定されてる物なのに
いったいあれは何だったんだろう
足音無くなるとか本当に恐かったが御菓子渡したら怒られずに済んだのだろうかとも思ってしまう……
もう一つ、これは本当ちょっと驚いただけの話
高校の頃、選択授業で化学室(仮)に移動した後先生が来るまでダラダラとクラスの友人と喋ってた
そこで友人が今日登校してきた道中で何か微かに異臭のする場所があって、そこを過ぎた辺りから左肩が物凄く重いと言い出した
しかも今口の中が血の味がいっぱいで濯いでも取れないし口の中に傷も無い、と
当時厨二病をそこそこ患い出した頃で、魔術やら呪術やら占いやらの指南書や全集を集めてた自分は出来るか分からないがちょっと視てみようと少し頭の後頭部側に意識を集中するようにその左手を見た
そしたらそこに真っ青、文字どおり青白い幼女がその友人の手を握ってた
感じるのは凄い不安、ここはどこ?親はどこ?って感じできゅっとすがってる感じでそこに居た
本当に出来ると思ってなくてパッと目が合った瞬間思わず「お前何を連れてんだ!?」ってビビって声上げたら幼女もビクッてなってそのまま消えてしまった
その後は何も見えなくなって、すぐ先生が来てなあなあになった
友人は『???』状態だったがその一、二時間後にかるーい感じで「なんか肩軽くなったわ」と晴れ晴れ笑ってたが生返事しか返せなかったよ
ちなみに友人にはそれが幼女だったり青かったりは説明してない
誰だよあの子は……