死ぬ程洒落にならない話を集めてみない? PART8
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「だから教会で結婚式なんかやりたくなかったんだ・・・」
彼女(今は妻)の希望で、式は教会式になったものの
キリスト教徒以外は神父の言葉(なんかよくわからん聖書の説明みたいなもの)
を聞かなくてはならなくて、俺は心底不機嫌になっていた。信仰心など
まったくない俺は、相づちをうつフリをして、
適当に聞き流していた。あまりの退屈な話にイライラして、返りに敷地内に
あった十字架を蹴飛ばすと、一辺が砕けて倒れてしまった。彼女は真っ青に
なってオロオロしていたが、俺は気にせず唾を吐き捨て、修理代替わりと
言わんばかりに、ポケットから小銭を取り出し十字架にたたきつけた。
今思えばこれが悪かったのか・・・
式当日、俺は朝からダルく、体調がすぐれなかった。しかも何故かあの
教会に近づきたくない。理由はないが、イヤな予感がした。
式の途中、俺は頭がフラフラして倒れそうになった。体調がわるいからか?
そう思った直後・・・
周りの音が全て聞こえなくなって、景色も全ての色が白と黒になっていたのだ。
列席者も椅子も壁も同じ、全てが停止し、色褪せ、自分だけが動いている、
そんな感じだった。わけがわからなくなり、これはどうしたことだろうと
思っていると、正面の大きな宗教画(フランダースの犬のラストシーン
のような絵)に描かれた白い天使が、どす黒く染まっていくではないか!
さらに・・・・真っ黒な天使達は絵画の中から抜け出して(!)
俺にむかって飛んできた。もう完全なパニック状態。声も出せず
汗をダラダラ流して呆然と立ちつくす俺の首に、天使の手が
まきついた。この時点で天使の意図を悟った。
俺は今ここで・・・・死ぬ・・・・・
ゆっくりと首に力がかかる。もう息もできないほどだ。
金縛りにはなってなかったと思うが、恐怖で指一本動かない。
意識が遠のき、もうだめだ・・・・そう思ったその時。
キィィィン・・・・・!
何かが落ちる音。その瞬間、天使達は姿を消し、辺りの景色にも
色が戻り、音も聞こえるようになった。
床に目を落とすと、これから彼女に指にはまるはずの指輪が
落ちていた。
聞いただけだし、細部をまったく知らないからよくわからんスマソ。
一時期この先輩ノイローゼになって、カウンセリングとかうけてた
らしいが、今は元気に仕事してるよ。
アレンジっつても、かなり事実と違ってしまった・・・(汗
結婚式の準備段階の、神父(牧師じゃなかったっけ?)の説教ぐらいで
そこまで神経質になってキレてる段階で、
そもそもかなり精神的に不安定だったんじゃないのかな?
などと分析してみたけど、洋モノっぽい話なので新鮮で面白い。