洒落怖・短編

【洒落怖】わたくしはそんな事はいたしません【短編】

死ぬ程洒落にならない話を集めてみない Part14

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156: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 02/05/28 06:38

私の母が○山エロクトロニクス(○山市○金にあったが、平成不況で倒産して今は無い)
という会社でパートをしていた頃、そのパート仲間のAさんの家に起きた話です。

ある日からAさんのお姑さんの言動が変に他人行儀でお上品な物に変わり、
それに相反してお漏らしをする様になったのだそうです。
本人に粗相について言うと、「わたくしはそんな事はいたしません」と
全く他人事の様な返事が帰って来る。
温厚元気でつい先日も町内の敬老会の旅行に行っていたような人が
かくもボケてしまうのかと家族一同が暗澹たる気持ちでいた中、
Aさんは藁にも縋る思いで近隣では知られた霊能力者のBさんを尋ねました。
BさんはAさんの話を聞くと、おかしくなる前後のお姑さんの動向を尋ね、
その頃に撮った写真を求められました。
丁度敬老会の旅行の記念写真があったのでこれを見せると、
お姑さんの背後に赤ん坊を抱いた和装のご婦人の霊が写っている写真が
あったそうです。
実は先の敬老会の旅行では広島原爆資料館を訪ねたらしいのですが、
その際、お姑さんは原爆犠牲者の霊に憐れみをかけ過ぎた為、
霊が救済を求めてくっ付いて来てしまったらしく、
上品な物腰は婦人の、失禁は赤ん坊の霊の所為だった訳です。
その後、何をしたのかは分かりませんが、とにかく除霊は成功し、
体力の落ちたお姑さんは○山市中央病院に入院する事になりました。

 

157: 続き 02/05/28 06:44
ある日、Aさんがお姑さんの世話の為に病院に行くと、何やら病室が騒がしい。
どうしたのかと思えば騒ぎの元凶はお姑さんで、
霊に憑依される以前の状態に戻っていた筈が
急に乱暴な性格になって暴れだしたという事でした。
Aさんは医者と一緒になってお姑さんを押さえ付け、
その後の準備の為に一端病室を後にしました。
するとお姑さんは、
「あのガキゃ、寿司を持って来たくせに食わせずに帰りやがった」
と吐き捨てたのだそうです。
事実、Aさんはお見舞いにお寿司のパックを持って行ったのですが
場合が場合だった為に出しそびれてしまっていたのです。
一体、言っても見せてもいないその事が何故お姑さんに分かったのか。
実はお姑さんが入った病室では数日前に男性患者が亡くなっており、
今度はその方(健康な時は粗暴だったらしい)の霊が取り憑いていたのです。
これもBさんにお願いして祓って貰ったそうですが、
Bさんの言によると、一度取り憑かれると道筋の様なものが出来て、
次々新たに取り憑かれ易くなってしまうのだそうです。

 

158: 蛇足 02/05/28 06:52

このBさんという方は同市の○庄という町にある神社の方で、
実は夜泣き疳の虫封じ、姓名判断といった方面が専門らしく、
問題のある者の氏名生年月日を伝えると、
そこから色々と相談事の答えを導き出して下さるのだそうです。
最近知った事なのですが、私の母が私の父(故人)の病気を相談すると、
血液の巡りに関る病だと言い当て、漢方の処方箋を書いて下さった由。
(実は父は急性骨髄性白血病でしたが、気丈とは言い難い母に知れると
態度に出て父にばれてしまうとの考えから、
当時家族で病気の真相を知る者は私と兄だけでした)
白血病患者は治療の副作用による免疫低下から滅菌室に入院する事になる
ので勝手に外部処方の薬を与える事は叶わず、
母は今もその事を残念がっています。
私は直接会った事は無いので半信半疑といった所です。

あ、今気がついたけど、冒頭に書いた会社名
エ「ロ」クトロニクスじゃなくエ「レ」クトロニクスの間違いです。
(死ぬ程洒落にならない恥かしさだ…シクシク)

 

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