洒落怖・短編

【洒落怖】坊主頭の女の子【短編】


洒落にならないくらい恐い話を集めてみない?Part34
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511: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/04/22 11:26
ある日、私は夏休み中の高校に忘れ物を取りに行きました。
机の中とロッカーを探したのですが、目的の物はありません。
あてもなく人気のない校舎内をウロウロするうちに視聴覚室の前まで来ました。
視聴覚室は廊下側に窓が無く、スライド式のドアに縦長の小窓が付いていました。
そこにモニターの光が青っぽく映り込んでチラチラと揺らいでいます。
中から数人が話しをしているような音がしていました。
耳を澄ますと、小さく笑い合うような声も聞こえてきます。
中でテレビでも見ているんだな。そう思いました。なら少し脅かしてやろう・・・
「オラッ!」
大声でそう叫ぶと声がフッと止みました。光は変わらずゆらゆらと揺れています。
私は足音を忍ばせてドアの前を離れました。その時、後ろでドアが開く音がしました。
振り向くと、誰かが廊下に頭だけを突きだしてこっちを見ています。
坊主頭の女の子。眉毛も剃っているのかツルリとした印象の顔でした。
ガラス玉のような目に大きな口。見るほどに気味が悪いくらい無表情です。
「見た?」
「何を?」
「中を覗いた?」
私が首を横に振りました。
「動かないでね、死ぬから。」
頭が一旦引っ込みました。
1分ほどそのまま待たされて、また女の子が顔を出しました。
「帰っていいって。よかったね。」
そう言って、口元だけで笑いました。
結局、忘れ物は見つからず、その日から私は入院させられました。

 

867: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/04/25 22:20
禿亀なのだが
>>511>>542に出てくる坊主女って同一人物なのか?

 

542: あなたのうしろに名無しさんが・・・ 03/04/22 18:40

私がまだ小学生の頃。正月に広島にある祖父の家に行きました。
そこで私は熱を出して寝込んでしまったのです。
和室の真ん中に布団を敷いてもらって、うつらうつら。目が覚めると、夕方でした。
隣の部屋に通じる襖に、冬の淡い日差しが薄赤く映えています。
と、その襖がするすると開きはじめ、二十センチ程の隙間に女の子の顔が現れました。
髪を坊主にした女の子。私をじっと見下ろしています。
襖の向こうは真っ暗で、そこに浮かび上がる白い顔は能面のようでした。

「まひるが呼んでるよ。」
その子が口を開きました。
まひるというのは僕より二つ年下の従兄弟で、確か東京に住んでいました。
(まひるちゃん来ているんだ……)
発熱で朦朧とした頭でそんなことを考え、女の子に聞き返しました。
「どこで?」
「井戸の中。」
(井戸?)
確かに祖父の家には井戸がありました。でも、そんなところで…
「そんなところで何してるの?」
「知らない。もうだめかもね。」
その子が表情一つ替えずにそんなことを言いました。
その後眠りに落ちたのでしょうか、私の記憶はここで途切れています。

一月ほど経ったある日、母親からまひるちゃんが死んだと聞かされました。
冬休み中に用水路に落ちて水死したそうです。

 

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