死ぬ程洒落にならない話を集めてみない?【Part18】
http://curry.2ch.net/test/read.cgi/occult/1030381228/
387: 享極 02/09/01 23:11
この話は去年、スノボーで雪山へ行った人の話です。
実際山で吹雪かれたりすると、全くもって不安な気持ちになりますが
私たち四人の男女はまさにそんな状況に陥りました。
ブリザードを避けようと、大木の陰に一塊りなった私たちは
吹雪がやむのを重い沈黙の中、待つだけでした。
389: 享極 02/09/01 23:20
暫しの沈黙の後、友人Kが口を開きました。
「この様子だと、やみそうにないな・・・・」
そんなKに、雪山での遭難なんか想像したこともない私は
楽観的に言いました。
「平気だよ、ゲレンデからそう離れていないし・・・ほら、携帯
だって持ってきた」
「電話してよ。私怖い・・・」
そう言って不安な眼差しを向けたM子は、連れのT美にしがみついた。
この2人、実はナンパしたばかりの女の子達である。
最悪の出会いになった。「わかった」幸い電波は通じていた。
電話の向こうでその場を動かないようにと執拗に言い含められた。
「すぐにレスキュー隊が来るって」
「この様子だと、やみそうにないな・・・・」
そんなKに、雪山での遭難なんか想像したこともない私は
楽観的に言いました。
「平気だよ、ゲレンデからそう離れていないし・・・ほら、携帯
だって持ってきた」
「電話してよ。私怖い・・・」
そう言って不安な眼差しを向けたM子は、連れのT美にしがみついた。
この2人、実はナンパしたばかりの女の子達である。
最悪の出会いになった。「わかった」幸い電波は通じていた。
電話の向こうでその場を動かないようにと執拗に言い含められた。
「すぐにレスキュー隊が来るって」
390: 享極 02/09/01 23:21
それからたぶん十五分後、突然私の携帯が鳴りだし、止んだ。
391: 享極 02/09/01 23:25
「何・今の?」
「わからない。非通知だ」
「こんな時に間違い電話かよ!」
そしてさらに15分くらい経った。
「遅くない?」
「落ち着けよ。こんな状況じゃ探すのだって大変だ」
そうはいうものの、浸食してくる冷え込みはいや増すばかりであった。
その時!
「わからない。非通知だ」
「こんな時に間違い電話かよ!」
そしてさらに15分くらい経った。
「遅くない?」
「落ち着けよ。こんな状況じゃ探すのだって大変だ」
そうはいうものの、浸食してくる冷え込みはいや増すばかりであった。
その時!
392: 享極 02/09/01 23:26
「おおーーーい!おおーーい!」
人の声が聞こえてきた。
394: 享極 02/09/01 23:28
「助けに来た!」
「おおおーーい!ここだーーー!おおおーい!」
一同は胸をなで下ろした。助かったと・・・
「あれ?」
396: 享極 02/09/01 23:32
Kが不信な声をあげた。
「何か声が遠くなってないか?」
「吹雪で声の出所がわからないんじゃないか?」
「うそだろ?!」
私たちは声をあらん限りの叫んだ。
しかし、助けの声はいまや聞こえなくなり聞こえるのは吹雪く
風の音だけであった。
「何か声が遠くなってないか?」
「吹雪で声の出所がわからないんじゃないか?」
「うそだろ?!」
私たちは声をあらん限りの叫んだ。
しかし、助けの声はいまや聞こえなくなり聞こえるのは吹雪く
風の音だけであった。
399: 享極 02/09/01 23:44
「おい!もう一度携帯を・・・」
Kが言うよりも先に電話を試みた私は、声もなく首を振った。
「圏外になってる・・・」
「もう限界!あたし行くからね!!」
突然M子は立ち上がったかと思うと、吹雪のなかを走り出した。
「おい!待てよ!!」
止めようとしたKだったが、足が雪にとられ転倒した。
「M子!!」
T美が狂った用に叫ぶ中、私はM子の後を追った。
はっきり言って最悪の事態だった。
下手をすれば全員死んでしまうかもしれない。
そう思いながらM子のちらほら見える後ろ姿を追う。
しかし、彼女の足は存外の速く、その姿はしばしば吹雪に遮られる。
「止まれ!死んじまうぞ!!」
そう叫びながら追う私は、ふと奇妙なことに気付いた。
彼女の足取りは迷うことなく何処かを目指しているようだ。
「おい!待てって!!!」
彼女の姿を完全に見失った。
Kが言うよりも先に電話を試みた私は、声もなく首を振った。
「圏外になってる・・・」
「もう限界!あたし行くからね!!」
突然M子は立ち上がったかと思うと、吹雪のなかを走り出した。
「おい!待てよ!!」
止めようとしたKだったが、足が雪にとられ転倒した。
「M子!!」
T美が狂った用に叫ぶ中、私はM子の後を追った。
はっきり言って最悪の事態だった。
下手をすれば全員死んでしまうかもしれない。
そう思いながらM子のちらほら見える後ろ姿を追う。
しかし、彼女の足は存外の速く、その姿はしばしば吹雪に遮られる。
「止まれ!死んじまうぞ!!」
そう叫びながら追う私は、ふと奇妙なことに気付いた。
彼女の足取りは迷うことなく何処かを目指しているようだ。
「おい!待てって!!!」
彼女の姿を完全に見失った。
400: 享極 02/09/01 23:48
やばい。
彼女だけじゃない。
私自身危険なことに変わりはない。
「くそっ!!」
とにかく戻ろうにも道なんかわからない。
自暴自棄になりかけた瞬間、かすかに声が聞こえた。
「おおおーい!!おおおーい!!!」
助けが来た!!
彼女だけじゃない。
私自身危険なことに変わりはない。
「くそっ!!」
とにかく戻ろうにも道なんかわからない。
自暴自棄になりかけた瞬間、かすかに声が聞こえた。
「おおおーい!!おおおーい!!!」
助けが来た!!
401: 享極 02/09/01 23:55
私は今度は間違いなく声のするほうへにじり寄って行った。
レスキュー隊にこっぴどくしかられた私は、私より先に救助された
Kのもとにむかった。
「T美は?」
苦笑いの私にKは苦笑いを返した。
「怒って帰っちまった・・・」
「で、M子は?」
「・・・病院だ」
「・・・」
「崖から落ちたらしい・・・」
声もなくうなだれる私達を突然の電子音が驚かせた。
「なんだよ」
「メールだ」
私はそのメールを見てまさしく凍り付いた。
レスキュー隊にこっぴどくしかられた私は、私より先に救助された
Kのもとにむかった。
「T美は?」
苦笑いの私にKは苦笑いを返した。
「怒って帰っちまった・・・」
「で、M子は?」
「・・・病院だ」
「・・・」
「崖から落ちたらしい・・・」
声もなくうなだれる私達を突然の電子音が驚かせた。
「なんだよ」
「メールだ」
私はそのメールを見てまさしく凍り付いた。
402: 享極 02/09/01 23:56
「・・・いつまで待たせるの?」