徳島県の那賀川で人柱の伝説と社があるよ
野神神社
北岸堰のやや東にある、野神神社もまた、水神がまつられた社ですが、この神社には悲劇ともいえる逸話が残されています。
このあたりは、その昔「黒土手」という堤防がありました。しかし、現在にみられるような強固な堤防ではなかったため、まわりの村は度々洪水の被害に悩まされていました。
1700年にこの地を襲った大洪水では、家や家畜、農地など一切を流されてしまいます。
農民たちの苦しみは頂点に達したのでしょう。
村人が出した結論は、「那賀川(なかがわ)を治めるためには、人柱を立てて水神さまの怒りを鎮める以外に方法なし」というものでした。
村中に人柱のお触れが出されますが、その役を買って出る人はなかなかあらわれません。
困った村人は、村を通りかかりお遍路(へんろ)姿の女性を説得します。
女性は村民の苦しみに共感したのでしょう。人柱の役を自ら買って出て、川へと沈みました。
村人や女性の願いが天に通じたのか、その後、度重なる洪水にも黒土手が切れることはなかったといいます。
約250年後の昭和24年(1949年)、那賀川南岸用水の幹線水路工事の際、黒土手のあたりから人骨が発見されています。
一説には役人や村の代表が人柱になったともいわれているため、発見された人骨がお遍路姿の女性のものかは定かではありません。
しかし、いずれにせよこの発見で、伝説として語り継がれてきた話が実話であったことが明らかとなりました。
[死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?356]
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