仲のいい友達の一人に自称お化けが見えるという女の子がいたんだけど
ウチらはそんなの信じてなかったしお化けなんかいないとその時、思ってたわけだからさ
小学生だしねぇ、でね?近所に今は誰もいない廃墟的なものがあって
かくれんぼとかの遊びで使ってた したらお化けが見える子がドア付きの一室を指差して
「あそこの部屋にはいっぱいいるからあそこには隠れないほうがいいよ」と言った
具体的にお化けに何をされるのか知らないウチらはおもしろい遊びを思いつきその子の手をひっぱって
その部屋の前まで行った
「この部屋にいっぱいお化けいるの?」 「そーだよ、ねぇ離れようよ」
私はドアを開いて背後にいた友達が背中を押してその子をね部屋に入れて閉じ込めちゃったの
「いやっ!!何するの!やめて!開けて!!いっぱいいる!いっぱいいる!」 ドンドンドン! 押さえつけてあかないようにしてた
そのうちに叩く音と声が大きくなった 絶叫に近い感じ
「待って待って!!気づかれた!いやーー!!開けてー!!来た来た 違う違うあたしは見えてない!見えてないの!
見えてません見えてません いやーー!違うーーーー! あけてよっ!!!あけてーーーー! 肩掴まれた やだーーー!・・・・キュウウウウウウウウウ・・・」
変な声が聞こえた後 ぱったりと静かになった ぶっちゃけ絶叫と叩きまくる音が聞こえてる間 みんなと笑ってた
なんでもないのになぜこの子はこんなになるんだろうって ウケてたんだよ
急に静かになったから疲れたのかな?と思ってそれ系のセリフをみんなで言ってたんだけど返事がないからドアを開けてみたんだ
あの子はなぜか部屋の真ん中で寝てた?いや倒れてた?天井の方むいてね
したらあの子の周りに半透明の人型がいっぱいいてほぼ女の人だとわかった 何人だろ? わからないぐらい女の人 透明の
キュルルルルルルルーー!と風切り音のような突風が吹いたときみたいな高音がして一人の半透明があの子の体の中に頭からスッと入ってった
浮いたと思ったらUを上下反対にしたような感じで飛び込むみたいに入ってったの
そして、その時にあの子の身体 はねたの いや波打ったという感じ 全身がね
次々と風を切る音して入っていくの そのたびに波打って そして最後の半透明がこちらに気づいたのかこっちを見てにやりと
半透明なのに口が赤くて ウチら悲鳴上げて逃げちゃった 置き去りにしてね
次の日、彼女は学校休んじゃった 体調不良との事だった え?一人で帰ったの?と思った
逃げちゃったけど帰れたのならいいやとホッとした
そして私は家の都合で引っ越すことになっちゃって学校でお別れ会を開いたけどその子はいなかった まだ休んでたんだ
時は流れて私は大学生になってね、一人暮らしライフを送っていたんだけどクラスメイトにいかにも陰キャみたいな子がいたの!
長髪で黒髪でずっとうつむいててさ 関わることはないだろなと思っていたけど自己紹介の時に下の名前もいうじゃん?
あの子の名前だった、つってもその時はとっくに忘れてたんだけどね
どうしてか不思議なんだけどなぜか話してみて意気投合しちゃって陰キャと友達になって数か月したらあの子の部屋にまでお邪魔するぐらいまで発展してた
寮なんだけどね してみんなで女子会開いて盛り上がっていたわけよ そうこうするうちに怖い話をする流れになってね
いや、彼女がそうする流れを作ったわけだよ 夏だし怖い話しよって
みんながそれぞれ怖い話をしてキャーキャーいって最後に彼女が話をした 小学校の怖い話だってさ
とある幽霊が見える女の子が友達だと思ってた女の子たちから
信じてもらえずにそれどころか茶化す感じで幽霊がたくさんいる部屋に閉じ込められ部屋にいた全部の幽霊にとり憑かれて
それから多重人格みたいな異常行動を繰り返す女の子になってしまったという話だった
みんな酷いとか可哀そうとかいって私も怖いというよりかわいそうだと感想を述べた その時、あの子はさっと顔を上げこちらをみて
「そうだよねぇ、かわいそうだよねぇ」とつぶやいた 今にして思えばあの子の行動は納得できるけど
みんなが帰宅した 私も帰ろうとしたけどトイレを借りた すませてトイレから出るとあの子がいた たっていた
「・・・ちゃん あの話には続きがあってね 霊感があったその子は成長するにしたがって幽霊をたたきのめせるようになったの
自分の中にいたのは全部 叩きのめして言うことを聞かせられるまでにね それまではほんと地獄だったなぁ
おんなじことしてやったんだぁ、友達だと思ってたそいつらにさぁ けどその子はやさしかったんだよ?
あいつらみたいに何十体じゃなくて一体だけにしてぶち込んでやったんだから 憑けてやったんだよね まあとんっでもない悪霊だけどね えへへへ
一人は交通事故、一人は一家崩壊、一人は原因不明の全身湿疹とキツい腹痛腰痛頭痛 悪い事、いじめみたいなことをするとちゃんと返ってくるんだよ
だけど一番許せない主犯が引っ越しという形で逃げちゃってさー まあその間に着々と使役できる幽霊は増えてったんだけどね
憎しみと恨みをかなり増幅させたよ そんで女の子は大学に合格して新しい新鮮なクラスメイト達と顔合わせ
自己紹介の時についに見つけちゃった 主犯格をね その子の名前は・・・・・・ちゃん うへへへへへ」
ドンッ!壁ドンされた あの子の顔を近距離で見たら表現が難しいゆがんだ顔してた
「幽霊のせいでこんな顔になったんだよ」 心を読まれたのかそんな返事が 「まさか会えるとは思ってなかったよ すごい偶然 神様に感謝しなくちゃ」
「さあ、どうしよっか? 交通事故がいい?家庭崩壊?全身ぶつぶつのお化けになる?それともほかの物?全部でもいいわよ?」
許してごめんなさいと言ったけど「え?ダメダメ 許すわけないじゃん まあ許してほしかったら私とおんなじ目を味わおうよ」と返ってきた
「うーんどの子にしよっかなぁ? 一番許せないからいっちばんキツイのでいいよね?あなたが苦しむさまを見て私はやっと心から笑えるの
よしこの子にしよう」 手をふりあげた先には半透明の女がいた 見覚えがあった 口の中が赤いあの女だった
「たっぷりと可愛がってもらってね」 金縛りで動けない私、近づいてくる女 そして覆いかぶさられて私は気を失った
その後の私に降りかかった不幸としては学校生活は最悪になり結婚はできたけど旦那からのDV、原因不明での流産を何回か
号泣して精神的にもボロボロ 流れるたびに笑い声をきいたしたっぷりと苦しめという幻聴も聴いた
なぜか子宮が何の状態もなくできる状態に回復するんだよね 旦那もなぜか元気になるし 仕事もパワハラだらけだし社内いじめもたくさん
このわたしのざまをみてあの子はどこかでゲラゲラ笑っているのだろうか? 卒業してから会ってないからね
おしまい
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