洒落怖・中編

【洒落怖】立つ女【中編】

死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?363
https://itest.5ch.net/mao/test/read.cgi/occult/1627548828

158: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 00:39:21.66 ID:YpYG1Bkk0
iD変わったしもう一個、高校の頃の話、書きだめしてないし遅いけど申し訳なく。
俺は高校の頃、自転車通学だったんだ、学校はまぁまぁ遠くて片道10キロを1時間弱ぐらいかけてゆっくり自転車で走って登校してたんだ。
んで、俺はこの頃(今もだけど)とにかく成績と関心意欲態度が絶望的に悪かった。だから高二の冬休み、俺は1人で学校に行って先生とマンツーマン地獄の補習マラソンをやっていた。
そんな感じでその日もまぁ、19時位まで先生と補習やって帰ることにした。当然、12月後半、めちゃめちゃ寒い、「こんな時間までやんなくてもいいだろクソ」とか悪態をつきながら俺は帰路についた。

 

159: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 00:46:36.09 ID:YpYG1Bkk0
冬の午後7時はご存知の通り真っ暗で、前の話でも言った通り、程よく田舎なので、帰り道、特に田圃道では街灯がほとんどない。
俺は学ランに手袋、ネックウォーマーという格好なので、この季節は死ぬほど寒い、と言うよりかは寧ろ痛い、なので早く帰ろうといつもよりスピードをあげて帰っていた。
しばらく、寒い寒い文句を言いながら走っていると、前に人がいるのが見えた

 

160: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 00:52:32.21 ID:YpYG1Bkk0
間違えて投稿してしまった
人がいるというか人影が見えた、街灯がないので、自転車のライトだけが頼りで、さらに悲しいかな、ゲームにハマり小学生の頃より視力が落ちてしまっていた…そんな状態だから人がいるんだろーなーということくらいしか分からない。
だんだん近づいて、ライトが届くと、髪が長く腰が曲がっているというとこと多分女の人じゃないかというとこまでわかった。俺はビビりなので、こんな格好した人は少し、いや、かなり怖い。その日は急いで帰った。

 

161: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 01:04:28.93 ID:YpYG1Bkk0
翌日も、補習なので学校に行った、その日は学校で先生にド叱られるという事件もあったが、それは関係ないなら割愛だ。
そんなこんなでその日はかなり長く21:30帰りとなったが、こんなことになるとは想定していないので、晩御飯なんて準備してあるわけもない、しかしお腹が減っている状態で帰るのはとても辛いので、近くの24時間経営のスーパーでなにか食べ物を買うことにした、俺は優柔不断なので、決めるのには時間がかかる、スーパーを出る頃には22時を過ぎていた

 

162: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 01:25:36.36 ID:YpYG1Bkk0
スーパーからでた俺はパンを食べながら自転車を漕いで帰った、パンを食べ終わり途中の自販機でホットコーヒーを買って飲んで、昨日女の人?がいたとこの前くらいまできた、その日は曇りだったので昨日よりもさらに暗くて寒い、俺は「さすがに今日はおらんやろ」とか言いながら進んでいくと、いた、俺の自転車の低性能なライトだからはっきりとは見えないがたっていた、時間を見ると22:30過ぎ、学校から30分くらいの距離だから、昨日見た時間は19:30、朝来る時は見なかったから、仮に昨日と同じ時間からいたとしても3時間はそこにいることになる。この寒さの中で、比較的寒さに強い自信がある俺でも手がめちゃめちゃ痛くなるような寒さだずっとたってるのはどう考えてもおかしい……と普通はそう思うんだろうが、当時の俺は補習の副作用で馬鹿になっていたので今日もたっとるなーとか思ってた、そして俺は困ってる人とかは放っておけない正確なので、声をかけてみることにした

 

165: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 01:41:39.94 ID:YpYG1Bkk0
今というか、いつでもなんだが考えてみると、その状況で声をかけるのは正しいことではあるんだろうがどう考えても馬鹿だ。
俺は自転車に跨りつつその人に近ずいて行く、どうやら女の人は、なにかブツブツつぶやいている。俺は、(うわー、さてはこの人ヤバい人じゃねぇの?)とか思っていたが、もうあとには引けない、声をかけた。
俺「あのー、大丈夫ですか?昨日もたってましたけど、何かありましたか?」(今考えるとめちゃくちゃお節介である)
女?「……(ブツブツ」
俺「凄い寒いし帰った方がいいんじゃないですか?」
女?「……(ブツブツ」
と言った感じで話しても聞いているのかいないのかよく分からん感じだったので、俺は、「参ったなー」的なのを小声で呟いやいて、別の方向を見た、するとその人がいる方向で動きがあった気配がした。
向き直すと、その人が顔を上げていた、顔が見えた、女の人だ、50代位の痩せたおばさんの顔だ、でもこの時俺の顔は多分引きつっていたと思う、この人、目が別々の方向を向いている、まぁ、この程度なら中学の先生もそうだし、なんなら俺もそうだ(普通に見ただけじゃわからん)、ただ、その女は違った、中学の先生しか見た事ないからわからんが、その先生は話したりする時は片方は俺の方を見ていた、しかしその女は、どちらの目も俺を見ていなかった。

 

166: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 01:53:00.76 ID:YpYG1Bkk0
俺は(wow)と心の中で呟きつつ、顔を上げてくれたのでもう一度会話を試みた。
俺「大丈夫ですか?なにかあったのですか?寒いですから帰られてはどうですか?」(やはりお節介である)
ここで女に反応がある
女「うーいーあー」
俺「へ?」
女はなにかよくわからん言葉?を発した
それに対し俺の反応はなんとも間抜けなものだった、そんな反応をした僕を見て女は笑ったのか怒ったのか知らんが、口角を上げ眉間にしわを寄せて
女「あ”ーあ”ーあ”ー」
とカラスの汚ぇ方の鳴き声みたいな声を出してきた、俺は寒いのに背中に汗が出ていることに気がついた。

 

167: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 02:04:32.34 ID:YpYG1Bkk0
俺はパニックになりながらも、小学生の時とは違う、少しは冷静に状況を確認しだした、その女は俺より身長がかなり低い(当時俺の身長は172位)、俺にはパワーがないけど、女は、腰が曲がってるし、負けることはないだろう、今はは22:40くらいで、車は全く通らない、民家はないから助けは呼べない……くらい考えたとこでハッとした。
この女、マジでこんなとこで何してんだ?ここは辺り一面田圃と畑、民家は1番近いところでも自転車で10分。狭くなった視野で少し見渡すけど車や自転車の類はない、腰が曲がってるからこんなとこまで徒歩で来るのはしんどいだろうし時間もかかるだろう、それ以前にこの季節にしかも夜に昨日から来る用事はこの辺の田畑の持ち主であってもまぁ無いはずだ。、

 

168: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 02:20:20.50 ID:YpYG1Bkk0
そんなことを考えていると、その女の顔がさらに歪み始めた、口角はさらに上がり、目はどんどん変な方を向き、眉間にもシワがよっていく、ただ、顔だけはこっちを向いていた。
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい
頑張って冷静なろうとしていた思考は、一瞬で恐怖に呑み込まれた、視線を外したいのに女を凝視したまま外せない、逃げ出したいのに体が動かない。
女は手をこちらに向けて伸ばしてくる、逃げたい、逃げられない。
女の手は気づくと俺の腕を掴んでいた。
そして女は俺の手を掴むと。
女「イイイイイイィィィィィィィィーーーーーーー!!!!」と金切り声を大音量で上げた、その直後、今度は後下方から
「うおあぁぁぁぁあああーーー!!」
と言う男の声が聞こえた、その声はどうやら俺が出してるらしいというのは一瞬たって気がついた、その声と同時に俺は女の手を思いっきり振り払うと、自転車を、力の限り漕いだ、これまでにない速度が出た

 

169: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 02:31:32.06 ID:YpYG1Bkk0
そのあとは後ろを振り向く暇もなくとにかく漕いだ、家に着くと急いで自転車を止めて、自転車に鍵もかけずに家に入った(田舎なので盗まれることは稀)、そして、制服を脱いで布団にくるまって寝た。
次の日は学校に行き、先生に事の顛末を話、せめて明るいうちに帰して下さい。と懇願した、最初は信じてくれなかったけど、俺の様子を見てくれたのか、先生も夜までかかるのはだるいからなのか分からないけど、「まぁ寒いしな」的な感じで明るいうちに帰ることが出来た、それでも同じ道だし、そこはどうやっても通らなきゃ行けないところなので、かなりビビりながらそこを見ると、いた…普通にたってやがる、俺は涙目になりがら少し戻ると、反対側の歩道に渡って、全身全霊で自転車を漕いで帰った。

 

170: 本当にあった怖い名無し 2021/08/08(日) 02:41:14.53 ID:YpYG1Bkk0
さすがにこれはダメだ、明るいうちに帰ったところであの女が居るのでは意味が無い、夜に比べ車通りが多いとは言え、所詮はまばらに通る程度だし、歩行者も0に等しい、もうこの道を使う訳には行かないと思い、マップで別の道を探して補講の間は通った。
新学期になり、帰りの方向が近い友達に、相談すると、どうやら一緒に言ってくれるらしい、強くはないと思うが、1人より2人の方が安全なのは確かだ、そう思って、2人で帰ることになった、そうして、ついにその場所にやってきた、すると…いなかった、その女はたってない
友「いないな」
俺「は?なんでだよ前はいたじゃねぇか!!ほんとにいたんだって!信じてくれよ!!」
友「信じてはいるよ、だけどお前が最後に見たのって結構前だろ?どっか別の場所に行くなり、もう来なくなったなりしててもおかしくはないと思う」
俺「確かに」
友達が言ったようにその後その女は二度と見ることはなかった。
これでおしまい

 

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