洒落怖・短編

【洒落怖】先生はどうやら違和感を感じるとフリーズして考え込んでしまうようだ【短編】


死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?363
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368: 本当にあった怖い名無し 2021/08/14(土) 02:18:18.75 ID:VxiB/dnv0
小学5年の時の担任の話
その先生は30代のおとなしめの先生だったけど少し変わった癖があった。
時々フリーズしてしまう。授業中でもピタッと止まってしまって動かなくなる。
大体30秒ぐらい、長い時で2分ぐらいフリーズした後、また何事もなかったように動き出す。
まぁ実害もないし生徒たちも、変な先生だな、ぐらいの印象だったと思う。
ある日、僕と友達の二人で休み時間遊んでいる最中、誤って先生の机の花瓶をおとしてしまった。
幸いというか花瓶は縁がかけただけで済んだので接着剤でくっ付けてそのまま元の場所に戻した。
次の授業中、先生は生徒に教科書を朗読させて自分は教室の中をゆっくり移動していた。
花瓶の前に来たとき、先生がフリーズした。僕と友達はギクッとした。
2分ほどフリーズした後、先生は「あぁ」と小さくつぶやいて再び動き出した。
その時に初めて、先生はどうやら違和感を感じるとフリーズして考え込んでしまうようだと気づいた。
それから僕と友達は面白がって教室に意味のないバグを仕掛けるようになった。
掲示物の画鋲を一か所だけ外したり、2個あるごみ箱のごみを片方に集中させたり等等
意味なんかない、先生がフリーズするかどうかが僕たちの興味の対象だった。
もともとは一週間に一回ほどのフリーズ頻度だったが、
僕らがバグを仕掛けるようになってからは一日に2,3回はフリーズするようになっていた。

 

369: 本当にあった怖い名無し 2021/08/14(土) 02:19:03.39 ID:VxiB/dnv0
台風のあとだったから、多分7月か9月くらいだと思う。
僕と友達は大雨のあとで川に遊びに行き宝探しをするのがお決まりだった。
その時に見慣れない人形を拾った。
無地の人型に、画用紙を切り取って作った目や鼻や着物を糊で張り付けた人形。
僕らは砂だらけのその人形を川で洗い持ち帰った
次の日の朝、誰もいない教室に一番乗りして黒板横の先生専用のロッカーにその人形を入れておいた。
僕の小学校には東館と西館があり、
東館には1~4年生までの教室と職員室が、西館には5~6年生までの教室と特別教室が入っていた。
つまりは僕らの教室からは職員室が丸見えだった。
職員会議が終わり、職員室をでて渡り廊下を通っているところまでは確認した。
だがいつもなら2分ほどあれば先生が教室にやってくるはずなのに10分経っても20分経っても現れなかった。
結局、30分ほどたってから教頭先生がやってきて担任の先生は病欠だと言われた。
それから先生は一度も学校に来ないで辞めた。
人伝に聞いたところによると、いきなり校長室にやってきて
「こんなところやってられるか」と言い残して辞めていったらしい。

 

373: 本当にあった怖い名無し 2021/08/14(土) 21:19:57.85 ID:VxiB/dnv0
小学校4年くらいの話。
僕らは5人グループで学校でも放課後も集まって遊んでいた。
僕らはいつも甘噛みのような喧嘩をしていた。
ケガさせない程度の軽い殴り合いをして、傷つかない程度の口喧嘩をした。
本当の喧嘩なら長引くが、甘噛みのような喧嘩なら1時間もたてば元通りに戻った。
それは僕たちの暗黙のルールだったと言える。
ある日、グループの中のN君ともう一人が口喧嘩をした。
口喧嘩が白熱してきたころ、その一人がN君に「お前んち、蛇いるくせに」と言った。
その場が凍り付いた。
N君を除くグループメンバーの中ではN君の家に蛇が居着いているというのは共通認識だった。
僕もN君ちの前で何度か慌てたように縁の下や車の下に逃げ込んでいく大きな白蛇の胴体や尻尾を見ていた。
だがやんわりとその事をN君に聞いてもN君はいつも否定した。
蛇は飼ってないし、見たこともない、変なことを言うのはやめてくれ、と。
僕らから言わせてもらえば時々しか行かない僕らが何度も見ているのに
住んでいるN君が見たこともないはずないだろうという話なのだが
本人がそう言うならと、釈然としないままタブーとしていたワードだった。
N君は真っ赤になって怒り出し、その後泣き出した。
結局、先生が介入してくるほど拗れてしまった。
完全なとばっちりだったが僕を含む4人が彼に謝るという形で手打ちになった。
N君とはそれからも遊んだがしこりは残った。

 

374: 本当にあった怖い名無し 2021/08/14(土) 21:20:43.63 ID:VxiB/dnv0
N君とは中学まで一緒だったが高校では別だった。
高校の部活の後輩にN君の家の近所の女の子が入ってきた。
当時N君の家の近所で何度か見かけていたのであちらも覚えてくれていた。
流行りに疎い僕は彼女と話すときは大抵が地元の話をした。
彼女は極度の無口だったがなんとか相槌を返してくれていた。
ある日、僕はN君の家の蛇とそれが元で起こったトラブルのことを話した。
彼女は黙りこくってしまい、僕は余計なことを言ったことを後悔した。
しばらくの沈黙の後
「あそこのお婆さんはもうしんだからですよ」
「?」
「だからあそこのお婆さん、もうしんだから大丈夫ですよ」
「あの、お婆さんのことじゃなくて蛇のことなんだけど…」
「だからあそこのお婆さん、もうしんだから蛇はいないんですよ」
だからもう蛇はいないらしい。

 

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